アサーティブコミュニケーション研修
アサーティブ(Assertive)とは、正当に主張する、積極的な、はっきり自分の意見を述べるという意味です。
アサーティブコミュニケーションでは、「自分も相手の主張も大切にするコミュニケーション」として扱われます。
相手に悪く思われないようにYesと言ったけれど、結果的に自分が無理をすることになってしまったとか、相手に迷惑をかけてしまったということはありませんか?
日本は察する文化であるため、どちらかというと主帳する人が少なく、いつもことを荒立てないようにと、NOと言えなかったり、主張しないがためにストレスを溜め込むことも少なくありません。
さらに、利害関係が異なる2者間以上のコミュニケーションでは、もっと複雑な心理が絡んでしまい、アサーティブな表現が難しくなります。
例えば嫁と姑の間に挟まれた夫、上司と部下との間を取り持つ中間管理職、夫婦と子供との関係、上司と自分とお客様の関係等。
では、自分も相手の主張も大切にするアサーティブコミュニケーションをうまく行うにはどのようにすればよいのでしょうか。それには、5つの手順があります。
1.コミュニケーションを取りたい相手との間にある心理的葛藤(相反する欲求や考え)を明確にすること。
2.明確にした心理的葛藤を相手に伝えるために整理する。「事実の現状」「自分の気持ち」「相手への要望」「伝えた後の結果」
3.伝えた結果が、双方にとって公平に配慮されている内容を見直す。
4.3で作成した内容を、相手に伝えるように口にだし、リハーサルする。
5.本当に、相手に伝えるかどうかを決定する。
このように順を追って、自分の気持ちや言いたいことを整理し、新たな思考回路を作っていくことが必要です。慣れないうちは、自分だけに都合のよい主張になってしまったり、逆に相手を優先させる主張になったりして、双方にとってバランスのよい言い方は以外と難しいということに気づくでしょう。始めはめんどくさい作業ですが、交渉力をつけるための土台づくりでもあります。
*また、「ものの言い方」(声の大きさやスピード、抑揚)によって、相手にNOを言う場合でも、相手が受ける印象は違ってきますので、受け取り方の誤解を減らすことができます!
職場編 あなたなら、どのようなアサーティブ表現で伝えますか?
・最近あなたは残業が続いており、体調がよくありません。まだ仕事は終わっていませんが今日もA課長から仕事を依頼されました。断りたいと考えています。
・日頃から是非携わりたいと考えている外部との交渉の仕事がありますが、なかなか出番がきません。何とかやらせてもらえるように、B課長に希望を伝えてみましょう。
・他部署のC課長は、会議などで自分と異なる案や意見が出ると、自分が非難され、反対されていると受け取る傾向があります。あなたは会議のまとめ役で、客観的、公平に、各自の案や意見を比較検討して進めたいと考えています。C課長のプライドを傷つけないように会議前に伝えてみましょう。
いかがでしたか?気持ちにひっかかりなくさわやかに言えたでしょうか?
受講生の皆様は、始めは悪戦苦闘!していましたが、発表の中には以外な展開もあり、「あ~そのような言い方もあるのかと新たな発見もありました」 お疲れ様でした。